石鹸をつけて無理やり抜いたからサイズを大きくしてほしいとの事。
10年間つけっぱなしだったので指が指輪の形にクッキリと凹んでいるというので、
数週間様子見て指が元に戻ってきたらサイズを測りに来るように言いました。
数週間後、友人がやって来ました。
まだ、指に凹みは残っていましたがサイズ直しと爪交換をする事になりました。
こちらが10年前に当店で造ったプラチナのブルーダイヤ結婚指輪です。
少し大きめの綺麗なブルーダイヤを入れた、やや幅広なリングです。
10年経ち、かなりキズだらけになっています。
でも、しっかりした造りなのでほとんど変形はしてませんでした。
作業開始です。
まずはダイヤを外します。
新しく爪を立てるための穴を開けます。
最初造ったときは彫り留めでしたが、かなり減っているので丸線で爪を作る事にしました。
サイズを伸ばす為に糸鋸で切り間に地金を挟んでロー付けします。
今回は3番ほど伸ばします。
続いて爪もロー付けします。
その後はやすりで形を整え、サイズを出します。
サイズを出したら全体をロータリーヘラでシメます。
ヘラで傷を潰して消す事によりバフがけ等で指輪が軽くなるのを防ぎます。
また、地金が締まるので変形もしづらくなります。
その後はブルーダイヤを留めて、きれいに仕上げます。
仕上がった後にマスキングをして上面に梨地を施します。
もう一度仕上がりを確認してメッキをかけて終了です。
なかなか綺麗になりました。
これでまた永く使ってもらえると思います。
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